海外移住を決めたわけ
気になりますよね、よく聞かれます。長くなりそうですが、つらつらと書いてみます。
我が家はMM2Hビザと呼ばれる更新可能の10年ビザを取り移住してきました。更新可能と言うことは、制度が変わらない限りは更新をし続ければ住み続けることができるということです。つまり、帰国の予定はありません。
メインの理由は息子たちの教育、サイドに夫のビジネス、といったところでしょうか。私だけの理由なら、南国に住みたかった、です。笑
教育移住
海外で子供の教育というと「英語のため」と思われがちですが、私個人の考え方としては「英語のため」ならわざわざ海外移住する必要はないと思うのです。やる気があれば日本で十分、リスクや子供への負担が大きいのではないかと。
(短期プログラムや別の目的があれば違います)
海外インターの教育内容を見れば一目瞭然ですが、日本の教育と同じようにやってくれるわけではありません。海外インターの授業内容をこなしつつ、日本と同じ教育を自分で行わなければいけないのです。日本の歴史や漢字はもちろん学校ではやらないし、算数の考え方、指導内容も全く違います。帰国後どうするのかを予めしっかり見据えなければいけません。
日本の教育にはそれはそれで良さもあり、実際に短期教育移住したものの日本の方が良かったと言い、早く帰国する人もたくさんいると伺います。
ではなぜ、我が家は海外移住を選択したのか。

「中身」を培う
グローバルに渡り歩けるようなマインドを培いたかったから。
言語、つまり英語やその他外国語はあくまでもツール。決しておざなりに考えているわけではなく、逆に身に付けてもらうべき当然のものと考えています。そのツールを使って今後どうするのかを考えて欲しい、ということです。
夫はオーストラリアの大学に4年間通っていた為、日本人としては英語堪能の部類です。しかし彼が苦労したのは英語でのコミュニケーションではなく、その考え方の違いだったと言っています。
日本人のように、これは間違っているかもしれないから言わない、なんとなくで察する、という文化はなく、どれだけめちゃくちゃでも自分の意見を主張する。また、教授もそのめちゃくちゃの中でも面白いと思ったところは評価する。気になったらどんどん質問する、される、ということに着いていくのにとても苦労したといっています。
少しずつ慣れたそうですが、その根本は大学4年間で身につけられるようなものではなく、その環境の中で育たなければだめだ、と感じたそうです。
今の環境で揉まれながら強く、しっかりと自分を持ち発信しながら育ってほしいと願っています。

「視野」を広げて「将来」を考える
またこちらでの教育環境は少し日本とは異なります。学校が子供に合わなければ気軽に転校をしますし、自分の将来に合ったカリキュラム(ケンブリッジ・IB・アメリカ等々)を選ぶことができます。転校のための引っ越しも至って普通です。
教育自体は選んだ学校にもよるかと思いますが、体験したり発表する機会が多い学校が主と感じています。いろんな角度から物事を見て、様々な考え方を吸収できる。そのことにより、自主性をもって学習できるのでは、と考えています。
ただ椅子に座って先生の話を聞く授業、暗記するだけだったり、受け身の教育とは離して、学ぶ目的や将来を考える機会を与え、視野を広げて欲しかったのです。また、マレーシアならではの多文化に触れる生活もそれを後押ししてくれるでしょう。
人生の「選択肢」を増やす
最後に、「生きる場所を日本に限定しなくてもいい」というメリットは非常に大きいと考えています。
もちろんマレーシアに限る必要もありません。自分たちが身に付けた教養や言語で好きな国の好きな大学へ行き、好きな国で就職をすれば良いのです。
もちろん、これでいのか、大変なことやリスクもあるだろうと考えることもあります。それゆえ常にアンテナは張っておこうと夫婦で話し合っています。
なぜ、マレーシア??
それは一番「ちょうど良かった」から。
もちろん初めからマレーシア一択だったわけではありません。ざっとではありますが、他国とも比べた結果ここマレーシアに落ち着いたわけです。
極度の寒がりの私からすると、日本よりも寒い国は全て却下!多くの人が憧れるであろうヨーロッパやアメリカなどもあり得ません。理想は常夏。

南国の中でも、ハワイやシンガポールといった選択肢もありますが、ビザの問題を省いたとしても住むにあたってのコストが高すぎる…我が家の経済力では教育費があっという間に底をつくでしょう(笑)
また、ベトナムやフィリピンは治安面が不安だったり、タイは英語が通じにくかったり。
さらに、夫から言わせると経済成長率の乏しい国は意味がない、と。(アフリカも今すごいから興味あるんだよね〜と呑気なことを言っていました。)
その中でMM2Hビザの存在を知ったことと、マレーシアを総合的にみて暮らしやすいのでは、と判断しここに決めました。
物価が安い。英語が通じる。治安も悪くない。親日。程よく都会、程よく東南アジア感。経済成長真っ只中。つまり、色々とちょうど良いのです。
たまたまお隣のシンガポールには何度も行っていたこと、マレーシアにも一度旅行をしていて少しは知っていた、というのも大きいかもしれません。
さらに日本から遠すぎないところもまた良し。LCC様さまの昨今、格安で日本〜マレーシア間の往復ができるので、その距離と金額のお手軽さから両親や友人を気軽に誘致することができます。
あとはご飯も美味しい!これ重要。